1.18.2010

老女の指圧 pushed back

 
地下鉄
34丁目の駅のホームで、乗り換えをしようと立っていた

目的の電車が目の前に停まり、ドアが開く
自分の前に並んでいた数人は既に中に入り
それに続いて、自分も入ろうとしていた...

が、車内からホームへ出ようとしていた老女が
自分の腕を掴み

いや、寧ろ『爪をくい込ませ』と言ったほうが合うかも知れない

自分を押し出そうとした

  「 降りる客 [アタシ] が優先なのよぉ 」

と、老いた声で唸るように言いながら
ぐいぐい外に押し出す

開いたドアの幅は 余程のデブ/巨漢でない限り
人間二人が悠々と通れる広さ


現に、このトロクサイ (行動の遅い) 老女の横を通って
何人もの客が入って行ったではないか

その何人もの客には何もせずに
何故 オレだけ?


   ・・・・・・・


『オレの腕に触るんじゃねぇ! クソばばあ!』

老女の手首を掴み、くい込んだ指先を取り払う

老女はホームに倒れ泣き面になる

周りには人が集まり 誰から見てもこのオレが悪党

警察が来て 自分は連行されてしまう


   ・・・・・・・


と、まぁ そういう結末にも持っていけるけれど

20数年この場所で生きてると

やっかいな事は避けようとする自制心 [自己防御] が働くワケだ


電車の中

周囲の モノ言わずとも
『あの婆さん狂ってるんだよ、気にするな』的 雰囲気の中

爪を突き立てられた腕の痛みを忘れようとする


   ・・・・・・・


決して
年寄りには優しくない街だよなぁ ニューヨークって...


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